前回
なんとなくWikipediaを手繰ってポストロックとマスロックの項を読んでみたけど全然違いがわからなかった。日本語版Wikipediaのマスロックの項にある日本の主なマスロックバンドに記されているバンドが、ポストロックの項にも紹介されていたりする。だからもうこれは個人の主観か、或いはアーティスト自身が自称するかによってジャンルは分かれるのではないかなどと考えていると、前回の2からだいぶ月日が経ってしまった。今だに違いはわからないままでいる。私がポストロックだと思ったものをマスロックだと感じる人はいるだろう。いるだろうさ。だからこそこの記事は独断と偏見の域を出ないのである。暴論であり極論を言うならば、世の大抵の音楽評論はそんな感じだと思う
「第一、音楽を細かくジャンル分けする必要はあるのか?」という疑問を呈して思考停止したところで、3を始めるとしよう。
……以上が約1年前に保存された下書きである。
気がつけば前回を書いてから一年以上経ってるし、Lightning Boltも65daysofstaticもLITEもsawagiも、あちこちのインストバンドが新譜を出していて、そうこう辿っていくうちにまだ聴いたことのないインストバンドに出会ってしまい、紹介する数は増えていくばかりなのであった。いい加減第3回、始めます。
Sawagi
さわぎ。ドラム、キーボード、ベース、ギターの4人編成。私はニンジャスレイヤーのアニメEDで初めてその名を知り、さらにインスト沼へと引き摺られてしまった。
ロックとエレクトロニックとジャズ等、様々なジャンルが入り乱れていて、踊れる曲は多い。ノリノリの曲もあるし、カッコいい曲もある。
初のアルバム「hi hop」より。一番のお気に入り。どうだカッコいいだらう、ノレるだらう。ダンスミュージックをコンセプトにしているだけはあるよな。
元々大坂を中心に活動していたが、その後拠点を東京に移す。
MVもカッコいいこの曲はどのアルバムにも収録されていない。2010年にiTunesで配信されていたが、期間限定だったのか今はそのiTunesにも無し。つまり聴けるのはこのMVのみとなっている。
今年5月に新しくリリースされたアルバム「Kabo Wabo」にも収録されておらず、私は非常に困っている。「Kabo Wabo」自体はあまりアップテンポなダンス、エレクトロニック然とした曲はなくて、ジャズ、ファンクに近い体裁をとった構成になっているから…とはいえ、今後の活動の中で、「HYPER RESCUE」の収録或いは再配信は検討してほしいところ。
A Picture Of Her
あぴくちゃーおぶはー。
ギター、ギター、ドラム、ベースの4人構成。時々ボーカルも入るけど基本的にはインスト曲をやる。系統としてはポストロックに入るか。regaの系統は強いかも。
ギターの音、演奏が心地良い。
2009年リリースのEP「a fanatic socialist looked up at the stars…」より。切なさのあるメロディと、力強いサウンド。いいよね…
前述したようにボーカルが入る曲がいくつかある。このowesomeもそうなんだけども、演奏にかき消されるくらいに小さな声量だったりする。だけど時々それがかえってよく聴こえる部分が曲の中にあったりして抜け目がないとでも言うか。小さなボーカルがいいんだなこれが。ボーカルを楽器の一つとして解釈する音楽性は結構あるように思うけど、A Picture Of Herに関しても同じものを感じる。
アルバム「C」は必聴。静かで切ないイントロから始まる。ジャケ写もいいよね。彼女の写真、あるいは絵か。アーティスト名がジャケ写の意味を表しているかのよう。
お気に入りは「C」収録のThe bell tolls。前曲のintroから引き継がれた静かな流れがしばらく続いたあと、激しい演奏になるのが最高。
NINGEN OK
にんげんおーけー。
金沢にて活動。ギター、キーボード、ドラムの三人構成。曲名は全て「NINGEN」から始まり、日本語が後に続く。訳というわけではないが、意訳の可能性はあるか? でも個人的お気に入りの「NINGEN BLACK やさしく呼ぶ声 と 黒い浴室」のような感じなので意訳でもなさそう。超訳?
アルバム「体温の行方」より。MVの楽曲は「NINGEN GRINDER 首もとの小さなホクロ と 鉄を削る香り」。
ギターのカッティングいいよね。キーボードとの演奏が上手くマッチしている。
基本的には激しい曲をやってる。エモーショナルさも備えている。アルバム「体温の行方」だが、通しで聞けばタイトルの意味も含めて物語的に感じるのではないだろうか。
NINGEN OK自体のPVもある。メンバー紹介とライブ風景、バンド自体のコンセプトあるいはテーマについて。人間、NINGENの愛について。そして世界について。個人的にぶっ刺さったコンセプトだった。
今年9月のライブの様子をお届けして終わりにしよう。早く次のアルバムがほしいところ。
とー。
ギター、ギター、ベース、ドラムの四人構成。エクスペリメンタルという音楽ジャンルがあって、要は実験的音楽を指すのだけど、toeはポストロックとエクスペリメンタルの間をいってるようなバンド。
今年8月リリースの最新アルバム「Our Latest Number」より。
基本はインストだけど、時々ボーカリストとコラボをしてボーカル曲も作る。様々いて、コラボする歌手によって曲の感じが微妙に違ってくる。まさに実験的というか、化学反応がそこで起こる。インストもいいけどたまにはボーカル入りの曲が聴きたいという方には真っ先にオススメする。個人的に好きなのは「songs, ideas we forgot」収録の「I Dance Alone」と
これ。アルバム「the book about my idle plot on a vague anxiety」収録の「C」はドラムが良い。
ポストロックかつインストゥルメンタルといったら真っ先に思い浮かぶであろうバンドとしても、有名なバンドであると言えよう。そして、初期と比べると少しながらボーカルナンバーも増えている印象。インストゥルメンタルで確立した音楽性を次の段階へ移行させていっているような雰囲気を感じたが、多分気のせい。
tide/edit
多分、たいどえでぃっと。
回文になっている。ギター、ギター、ベース、ドラムの四人構成。多分ポストロックの部類に入る。正直マスとポストの違いをよくわかってないのでなんとも言えないけどまぁ。Apple Musicに曲はあるから聴いてみるといいと思う。感覚的な話になるけど音楽はtoeっぽさがある。toeより少し賑やかな感じか。
EP「IDEAS EP」より。
聴いたときはまた一つ良いバンドを見つけたと思ったが、なんとフィリピンのインストバンドだった。マニラで結成、活動している。結成当初からtoeの影響を受けていると公言しているのでなるほど納得。
最新アルバム「All My Friends」より。
だがtoeのサウンドを模倣しているというわけでもない。いやそりゃ確かにtoeっぽいけども。最初のEP「IDEAS EP」からは確かにその雰囲気を感じた。だがその後のアルバム「Foreign Languages」や「Lightfoot」を聴いていくと、その印象は変わっていく。明らかにEPのそれよりも独自の方向性を行っていると言うか。最も特徴的に感じたのがベースの音作り。ベースの音がよく聴こえる。よく聴こえるし、演奏も素晴らしいクオリティである。
また、「IDEAS EP」には「Nine」、「Foreign Languages」には「Ten」、「Lightfoot」には「Eleven」、「All My Friends」には「Twelve」と、数字を冠したナンバーが収録されていることも特徴の一つ。「Nine」以前に楽曲があるのならば、ぜひとも聴きたい。
Ls:
れす。
曰く「体に悪そうなポストロック」。ギター、ドラム、ベースの三人構成。水道橋周辺で活動。
シングル「抽象する」を今年4月にリリースしているのみで、バンドとしての活動はまだ日が浅いのだろうかと思ったが違った。公式SoundCloudのページがあり、そこで楽曲の投稿がされていた。一番古い投稿がおよそ三年前のものであるところから、活動自体はしていたのだと思われる。
シングル「抽象する」より。SoundCloudのページの投稿楽曲を見てもわかるが、こちらも曲名は長い。前々回にて紹介したte'や、NINGEN OKに通じる部分は見受けられる。
ライブの様子。「抽象する」には収録されていないが、SoundCloudのページにて曲も聴ける。
土砂降りのような激しい音作りが心地良さを感じさせる。SoundCloudにて聴ける楽曲もまた然り。音楽性としてはte'などが近いかもしれない。
お気に入り楽曲はこれ。ドラムの響きがとても良い。叙情的なサウンドがとても切なくて、ギターのメロディも気持ちいい。「Re 13月少女と3日目の月」もオススメ。あと「美しい投身自殺」も。
「抽象する」を皮切りに、楽曲、アルバムをどんどんリリースしていってほしい。個人的に期待値が高いバンドの一つなので。ぜひ。応援してます。
はいすいのなさ。ギター、ベース、ドラム、キーボード、ドラム、パーカッションの他、コーラス担当もいる。メンバーの加入と脱退を経て、現在は8人編成。バンド名は、「背水の陣+NASA」。第1回で紹介したte'も所属しているレーベルである残響レコード所属。
透き通った音と、無機質に組み込まれたコーラスの組み合わせが秀逸。
アルバム「動物の身体」より。お気に入りでもある。
個人的な話をすると、インストバンドという概念を知ってから割と最初あたりに知った。インストバンドで検索したら出てきたからだ。その時に聴いた「地下鉄の動態」、これがまぁ当時の私には衝撃だった。ポストロックという単語を知る前に耳でポストロックを体感したとでも言うか。MVも秀逸である。
シングル「変身」より。普通にボーカルも歌詞もあるのでインスト曲としてはジャンル外ではある。けど良い。
シングル「reflection」より。機械的な音の組み合わせがたまらない。
現在は活動してるかどうかよくわからない。公式Twitterはあれど2017年で更新は止まっており、公式ウェブサイトに至ってはドメイン切れらしく表示すらされない。曲はApple Musicとかにもある。ただ最後に紹介した「reflection」はなかった。
メンバー個人それぞれとしては活動的らしい。メンバーの一人がsora tob sakanaのプロデュースをしているし、ボーカルはösterreichとして東京喰種とかの主題歌を歌っている。
sgt.
えすじーてぃー。1999年に結成されたバンドで、初めは歌モノ中心だった。その後メンバーの脱退を経て完全にインストバンドとして活動する。構成はギター、ベース、ドラム、そしてバイオリン。一時期ギターが抜けて3人構成となっているが、後にギターがまた加入し4人へ。
メンバーの一人がバイオリン。jizueがそうだった。でも音楽性は違うんだなこれが
アルバム「BIRTHDAY」より。個人的にお気に入りの一曲でもある「cosgoda」の疾走感と焦燥感。映画の劇伴と説明されても違和感のないような躍動感溢れるサウンド。
激しい曲も静かな曲も完備された、一つの物語を織りなすアルバムでもある。
この「再生と密室」も収録されたアルバム「Stylus Fantastics」には、バイオリン、ベース、ドラム、それぞれが主旋律として活動せよと言わんばかりの楽曲がたんまりと詰まっている。聴いてみてほしい。
なお、Apple Musicのこのアルバムのページには、ここに書かれている文章よりもさらに語彙力ある文章で紹介されている。
アルバム「capital of gravity」より。バイオリンの音が良い。詩的なMVも雰囲気作りに手を貸している。
本アルバムに関しては、2009年にインタビュー記事もある。
最近は活動……してるのかな……何せsgt.で検索しようものならビートルズが出てくるので埋もれてしまう。
最後にアルバムを出したのは2011年、公式サイトはリンク切れ、Twitterも更新は2016年で止まっている。メンバーも音沙汰なし。自然消滅……なのかな……
I Love You Orchestra / ~Noise Style / ~Swing Style
あいらぶゆーおーけすとら / ~のいずすたいる / ~すうぃんぐすたいる。
編成がこれまたややこしい。ベース1人、ギター5人、ドラム3人の9人である。うち1人は療養中(?)で8人。たまにキーボードもやる。
元々はジャズパンクバンドであるKAGEROのベーシストのサイドプロジェクトとして発足したバンドである。そのため、公式サイトのアドレスもKAGEROになっている。
とても激しい曲が勢揃い。疾走感もエモーショナルさもある。palitextdestroyをよりロックに近づけたような感じ。とにかく激しい。
アルバム「Trigger」より。そりゃあ8人がピアノやら何やら同時に演奏すればやかましくもなる。音が大洪水を起こし一気に頭に流れ込んでくるんだから。
アルバム「Stop Your Bitching」より。情報量が多いのがこのバンドのポイントの一つだ。
でも音が多いからって、不思議と混乱はしない。
なんでだろうね。
「CLASSIC FANCLUB」ではクラシックを、「KIDS SONGS FANCLUB」では童謡のカバーをやっている。
アルバム「CLASSIC FANCLUB」より。アルバム中にあるトルコ行進曲のカバーが個人的にお気に入り。あとアルバム「Trigger」の1曲目である「Leo」も良い。
で、そんなILYOの派生がI Love You Orchestra Noise Style / ~Swing Styleである。「Swing Style」では、同じ曲をその名残もしっかり残しつつ、毛色がまるで違う曲をやっていたりする。ILYO発ではないオリジナル曲もある。
試しに、最初に紹介した「Squall」を。
アルバム「MY LIFE AS BLUE」より。もはや別の曲である。
他のバンドがアレンジしたのかと思うくらい。いや実際は別名義でのアレンジになるんだけど。それにしたってなんというか……ぜんぜん違う。あの激しさはどこへ消えたのか。何故こんなにも同じ曲で激しさと爽やかさを振り分けられるのか。
まあ編成が違うので。ギター、ピアノ、ドラム、ベースの4人編成で、ギターもベースもアコースティックなのである。
このいわゆるアコースティック方面に発展させた”ilyoSS”とは別に、ノイズサウンド方面に追求を重ねたのが”ilyons”、I Love You Orchestra Noise Styleである。
こちらは電子音、エレキギター、ドラムの3人構成。2018年にアメリカのレーベルと契約をしてアルバム「Lantana」をリリースしている。「38分間の即興を12の楽章に分割」とのこと。やべえ。
MVはない。Apple Music、Spotifyで聴けるよ。「Lantana」はないけど「Eryngium」「Scabiosa」はある。
ILYOともilyoSSとも一線を画す、ノイズサウンドの塊みたいなアルバムである。ILYOやilyoSSのアレンジ曲は基本的にやっていない。
聴けば不思議な感覚になれる。アーティスト名も「ilyons」と、略称の方を主に掲げて活動しているようだ。
だから私はILYOの派生バンドと気づかなかった。
……なんでさ、同じメンバーがいるのに……
・Apple Music
https://music.apple.com/jp/album/erynguim/1439399738?l=ja&ls=1
https://open.spotify.com/album/0oDtEnHjrE3sQ845dMRO0O
アルバム名、ランタナ、エリンギウム、マツムシソウ、と、花の名前になっている。書いてて気付いた。
ジャズのKAGERO、ロックのILYO、アコースティックのilyoSS、ノイズサウンドのilyons。ベーシスト白水悠はこれらのプロジェクトを展開し、これからも音楽ジャンルを手広く手がけ躍進していくことだろう。模索はこれからも続く。
裸体のシルエット
らたいのしるえっと。
ギター、ギター、ベースの3人編成。サポートメンバーとしてドラムがいる。
特徴的でダークなサウンドがとても耳に残り、脳に沁みる。
リリースされている曲の名前の殆ど、というか「渦を巻く」「深夜」意外は全てカタカナで、「ヒガン」「ヨアケ」などまぁ意味がわからないでもないものから、「ニモナガパ」「サジュニ」など、まったく意味のわからない不思議な曲名もある。「マ」とかに至っては一文字である。
アルバム「ヒトアクニヌレル」より。
個人的に、ポストロックのイメージはほぼ「仄暗さ」で出来上がってしまっている。仄暗く、かつゆったりとしたテンポで、音が重くのしかかってくるのだ。
彼らの音楽にもそれに近いものを感じる。
恐らく…どのアルバムにも収録はされていない。最近リリースされたEP「ジンエンニユラグ」にも収録はされていない。いつか収録されるといいな。
ライブの様子。セットリストは動画概要欄を参照のこと。
ダークなサウンドは、終始向き合う二人のギター、顔が見えないくらいにまで伸びた髪をした一人のベース、それら三人にリズムを与える存在感あるドラムによって生み出されていく。去年はアメリカでライブツアーも敢行し、アメリカでシングルを先行リリースした。
SoundCloudもやってるよ。
時々ゾワッと鳥肌が立つような音使いをしてくるので油断ならない。シリアスな作品のBGMにしたいくらい好きだ。お気に入りの曲……なんだろ…こういう音楽は特に好きなので考えたことがなかった。とりあえず「ウェセイ」を音源化してほしい。
ちなみにジャケ写はサイケデリックでグロテスク。「ゴルド」の危ない雰囲気のMVを見たなら少し察しがつくかもしれないが……。連なる石像の顔、タコの触手、腕や指や目などをふんだんに使用した、神秘的で、SAN値の危ういコラージュ作品となっている。ただでさえダークな曲を、さらに真っ暗にしていくとても効果的なジャケット写真。
閲覧注意………かも…しれない。
でぱぺぺ。
アコースティックギター二人のインストユニット。2002年とだいぶ前から活動しており、デビューアルバムがオリコンベスト7位にランクインしたりする実力派でもある。
晴れた日に聴くのに最適なインスト曲を聴きたいならおすすめしたい。
アルバム「SUMMER PARADE」より。うーん、爽やか!
ダブルアコースティックギターのみで繰り広げられる軽快な音が元気づけてくれる。
ベースもドラムもない。言ってしまえば先に紹介したI Love You Orchestra Swing Styleよりも更に音の種類自体が減っているわけだ。そこがポイントなのだろう。彼らはアコギの魅力を極限にまで引き出している。
アルバム「Let's Go!!!」より。このアルバムに収録されている「Wake Up!」もいいぞ。個人的なお気に入りだ。
アコギの印象ってどんな感じだろうな……個人的に、爽やかな、穏やかな、落ち着いた……みたいな、なんというか比較的ポジティブ方面の印象が強い。だってここまで色んな音を出せるとは思ってもみなかった。何かのロックソングのアコースティックバージョンという形でしかアコギの音を知らなかったのだが、DEPAPEPEを聴けばその音の魅力もさらに増幅されるんじゃないかと思う。実際自分はそうなった。
ちなみに、アコギ以外にも、コラボという形で別の音を取り入れたりはする。バンドネオン(アコーディオンではない)とコラボしたり、
アコーディオンともコラボしている。
基本的にアコースティックギターのみなので、他の楽器との組み合わせが非常に上手くいく。ギターのみの音楽に、たまにこうしてギター以外の楽器の音がやってくるのも音楽性としてのレパートリーがあって良いとでも言うか。
アルバム「PASSION OF GRADATION」より。この曲もお気に入りだったりする。
ちなみにベストアルバムが出ているので、入門編としては非常に最適である。youtubeを見れば「演奏してみた」系の動画も多く上がっており、アコギの練習曲としても良いのでは。
メンバーによる「アコギ上達トレーニング」なる動画も出ているのでぜひ。
[que.]
きゅー。
インストバンドを紹介する当記事ではあるが、厳密に言うと[.que]はバンドではなく、一人のトラックメーカー(Wikipediaさん曰く「音楽のバッキングトラックの制作者や、インストゥルメンタル楽曲の作曲家・編曲家を指す言葉」)である。
まぁ基本的にインスト曲を手掛けるアーティストを紹介していくのが当記事の主旨なので。
独学で学んだギターを使い、2010年から活動中。アルバムやEPも数多く出している。公式サイトを覗いてみれば、「フォークトロニカ(Wikipediaさん曰く「フォークとエレクトロニカの要素を持った音楽のジャンル」)」という文字が出てくる。彼の音楽のメインジャンルである。
アルバム「Nightfall」より。
アルバム「Water's Edge」より。海の音をバックに、切ないサウンドが展開される。
音楽以外にも空間演出音楽(雑に説明すると展示やイベント等におけるBGMのこと)も手掛けたり、CMのサウンドロゴ・BGMも作ったりしているサウンドクリエイターでもある。
そうした活動の中でリリースされる彼の音楽は、日常に溶け込んだサウンドが秀逸。いつもの街の風景の音を切り取って、まるでそこから音楽が生まれているかのような。駅の音、街の雑踏、様々な景色をの環境音から音楽へ展開していき、周囲の音も音楽の一部となっていく。
基本的に穏やかな曲がメインであり、激しい曲は無い。時々ボーカリストとコラボもする。
11月27日にリリースされる最新アルバム「Any」より。
淡々と風景を映すMVもさることながら、落ち着いた雰囲気の曲調が良いよね…よく眠れそう。そう、眠るには最適な、いい感じに落ち着いた曲をやってくれる。バンドでなくてもいいからとりあえずインスト曲でリラックスしたいというのなら、ぜひおすすめしたい。
あー
あーー
やーっとできた第3回。
アクセス解析を見ると、前回の記事はそこそこ見られていたらしい。
インストバンドをとりあえず紹介し尽くすことを目的としているので、多分まだまだ続く。続ける。
どうにか1年経たないようにしたい。
第4回は2年経ちました。