(_ _).。o○(日記?)

Twitter(slsweep0775)ではとても書きづらいと思ったことを書いて、さらにそこから流れる思考に任せて自由に書くブログです

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 不具合で消しました。申し訳ない。以下はいつもどおりです。

 

 業務先がリモートワークになったので、家にモニターとキーボードとマウスと本体をIKEAのバッグに入れて持って帰って作業をしています。

 デスクにはすでに私用のモニターと私用のキーボードと私用のマウスと大学の頃から使っているノートパソコンが置いてあるので、仕事場は脚の低いテーブルでやることになりました。

 無印良品で買った例のソファが、地面で作業をするために買ったのではないのかと思うくらいにフィットしており、腰の痛みにはまだ出会えていません。

 目の前には実家から持って帰ってきた論理のブッ壊れた外付けHDDが裸の状態で置いてあり、電源とコードで全力フォーマット。いずれはPCケースの中に内蔵しようと考えているものですがこのHDDに関しては前科があるので信用はできない。

 この外付けHDD、8年くらい前に高校からの下校中に通ったドンキホーテで出会い、そのまま買った代物だったおかげで、その後の音楽ストレージ生活を大いに支えてくれていた。今の音楽生活はそんな1TBに支えられていたと言っても過言ではない。

 大学3年ごろ突然うんともすんとも言わなくった。幸いにも音楽データ自体は別の場所にも保管済みのためダメージはなく、書き溜めていた小説などもサルベージ済み。

 それでも何かがあるのではないかと探しはした。一つはフリーゲーム。バーガーメーカー、とぅ・ざ・らいと、eXterminate Ray、machine shock、Little Fighter2、はかいマン。いろいろあった。データ自体は、学生時代に買い漁った過去のパソコン雑誌の付録CDに収録されているのでまぁよしとして。

 問題のゲームがあった。

 MUGENだ。

 元々はフリーで配布されている格ゲーだが、この広大なインターネットのあちらこちらにアレンジメント素材が飛び散らばっており、要するにUIカスタム、オープニングカスタム、システムのカスタム、CPU同士の対戦、ステージ追加、キャラ追加。有志が作ったデータさえあればそれら全てを適用した、夢のような格ゲーを作れる可能性が広がる代物だった。

 ロボット、クラウドセフィロス、ダンテ、ヴァージルドラえもん、ドナルド、霊夢魔理沙戦国BASARA伊達政宗大友宗麟等、そこにデータがある限り、まさしく無限にデータを追加できて、無限にバトルをすることができる。

 その数百はあったデータは…もう。携帯を持つことを許されていなかった高校時代、ずっもパソコンに向かって小説を書くかフリーゲームをやるか、mugenに登録された無数のキャラクター同士をCPUで戦わせる試合を、バックステージ音楽をわざわざ設定しながら、ずっと眺めていたのであった。

 そんなことももう……とは思ったが。

 また一つずつ地道にデータを集めていくしかないらしい。

 というかwin8.1でMUGENを起動できなかった現象を解決できていないため、何が問題なのかをいまだに把握していない。

 そしてその頃大学生。携帯を手にすることが叶った私は、音楽も映画も小説も知見も広がっており、楽しいものがたくさんあって、私はどうやっても壊れてしまったHDDを直すという発想はあっても実際に直すという段階まで踏み切ることはできなかった。

 そんな感じで憧憬が起きる。あの日あの時あの頃と、何かがこうしてああしていれば何かがどうにかなっていたかもしれない、不明瞭な机上の空論をどうにかできるのは当時の記憶だけ。

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 プレイリストの曲を聴きながら考える。

 小学中学高校大学と失恋やら何やら孤独についてだとか、そんな感じのことばかり考える時に聴く曲なんていつも決まっていた。NW-E405のオリーブグリーンのクリアパーツの音楽プレイヤーが友達だったんだから。

 プレイリストの曲は全部繋がっている。自分自身の一本の軸が通された代物。初恋相手に対して勝手に抱いていた無力感だとか、空回りして友達の信頼を失うだとか、自分を一人にしてくれない、良く言えば手厚い保護に置かれた環境の窮屈さとか。

 自分が一人になれる環境はいくつかあった。早朝の教室。昼休みの図書室。放課後の水泳部の練習。一人でプールの底に潜って無音に包まれる瞬間。そして練習終了前の夕焼けに照らされたプールの中でまた底まで潜って無音に包まれる瞬間。僕は音楽が好きだったし、水の中の無音も好きだった。

Fall Again

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NAMInoYUKUSAKI

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 当時のドラマやアニメや漫画で能力バトルものに影響を受けたせいで、自分が作る世界にも能力者が次々に生まれていく。モデルはクラスメイトに同級生。その末に作り出した、スクールカーストが反転した世界で孤独に過ごす、自分を投影した最強のキャラ。あの頃の僕は、心の底から独りになりたかった。なのに、人の愛が羨ましかったりもした。それが原因で馬鹿みたいな思いもした。

 卒業式後の個人的な恋愛イベントも失敗するし、家に帰れば東日本は大惨事、高校に入れば前髪のおかげで隠れていたコンプレックスを全面的に晒されて、僕はますます心を閉ざし始めたし本を読むようにもなって、パソコン室で訳の分からない部活をして過ごしていた。

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 顔のコンプレックスを過剰に気にし始めて、自分の所作にまでその節が滲み出ていることに気づかなかったばっかりに生徒からは地味でありつつ散々な評価を受け続け、ますます本と漫画とアニメの世界に閉じこもるようになった。朝。自分にとって朝は唾棄すべき時間。それよりも辛いのが満員電車だったから、それだけの理由で人のいない早朝の時間に登校を選ぶ。冬の真っ暗な校内で凍えながら教室で課題をする。ある程度あちこちの教室に電気がついて、暖房もついて、授業が始まる。

 昼休み。放課後。常に図書室かパソコン室にいて、そっちが閉まると教室に戻る。もう部活やら何やらで人は全くいない。孤独の時間。僕が求めた最高の時間。自習は捗った。理解できたかどうかは別だが、それでも楽しかったことに変わりはない。

 下校時刻を迎え、思う人と一緒に帰れないかと何度もタイミングを見たこともある。結局諦めたまま…いや言うことだけは言った。それだけでよかった。何かが帰ってくることを初めから考えていなかったのだ。妄想は妄想のままで完結させなくてはならない。

 妄想は、そこでやっと死んだ。

ルーキー

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 また無力感。

 何かを書こうとして、やめる。何かを手に取って、落とす。脈有りだと思っていた女の子とのデートの末に男性恐怖症を打ち明けられ挫折。そのことを小説にする気もどこかに失せたまま、何を書けばいいのかで悩む。胸に穴が空いていて、声が上擦り、目はどこを向けばいいかわからない。帰りの自転車を、夕焼けの田園の畦道を漕ぎながら、多分泣いた。

 スランプとの向き合い方はわからない。

 何か決定的なことがなければ無理だ。

 それで大学生活も慣れてきた頃、異性と話をしてみると仲良くなれそうな人はいっぱいいた。希望はなかった。だけど機会はあった。Twitterでも、LINEでも、現実でも。授業で会えば挨拶するしすれ違いざまに簡単な挨拶もする。

 その辺りでそう言うものでも書いてみるかと考える。

99.974℃

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八方塞がり美人

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 恋がうまくいかないんじゃないかという自信の無さはもう中学高校と失恋を体験した後となれば無理もない。何かしらのアプローチを何一つできず、何もかもが終わり、どうすればいい?

 作品を2作品書き上げた時、部誌の配布も終わり、サークルとしてやることは全てやった、そんな頃。私の周りにあったものはといえばサークルのメンバーと書きかけの卒業論文と本屋のアルバイトだけだった。

 ここでうっすらと死について考え始めた。

 初めての感覚だ。自分が死ぬ夢はこれまでにも見てきたが、それを自分から考えることはなかったような気がする。

虚言症

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Impromptu

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スロウ

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ペンシルフィッシュ

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 多くの人間は多くの人間と関わりこそすれど、多くの人間のことなど覚えてはいない。私もその多くの一人である以上、私を忘れる日が来るのは必然。誰かに会えば、代わりに誰かを忘れる。それも無意識だ。人はある程度の人しか覚えられない。新しいものに古いものは勝てず消える。

 人の本当の死は、忘れ去られることだというのは過去多くの人間が言っていたのを聞いた。生きている人間にとって大事なのは今であって過去ではない。怒りも過去には向かない。何もかも今に向いて、未来に向く。死んだ人間はその時間軸の中で立ち止まってしまった存在なので、一緒に進むことができない。だから振り向いてくれても一瞬だし、遠すぎて誰なのかもわからなくなる。振り向いた本人ですら思い出せなくなり、そして完全に忘れ去る。

 いつかこの世界の誰もが自分を忘れていてほしいとさえ思う時がある。世界に忘れ去られた人間として、誰もがうっすらともしない、誰の記憶にもいない人間として。自分のことなど頭の片隅にもない瞬間は誰にでも訪れる。その瞬間を永遠に引き伸ばしてしまいたいとすら思う。だけどその時に、過去となった恋人が、元気に笑っているかもしれないことを思うことは、正直嬉しい反面辛いかもしれない。

 透明な人間。機械にデータベースが残っているのならば、機械だけが自分を覚えていることになるだろうけど、その機械に触れる人間はバグだと思って除去してしまう。機械のわずかな記憶もバグとして姿を消し、いよいよこの世界に取り残された私は、誰もが私を認識しつつもそれ以上はしない。

 自分に死にたい気持ちは確かにある。

 それは単純な話。線路に寝転んで死んだ女の子と話がしたくないと言えば嘘になるし、梅田で飛び降りたあの人や、新宿で焼身自殺や首吊り自殺を遂げた人とも話がしてみたい。自ら世界から弾き出されて取り残されることを選んだ人間と、話が通じるのならばぜひとも。

 その上で一緒に眺めてみたい。自分が死んだ後の世界を、その世界で知り合いや恋人や想い人が、誰かと笑っているその表情を、いつしか見てみたい、それだけだ。

 主役になろうとして失敗したし、誰かの脇役に徹するのも断念した。そんな今だから、僕は最後まで傍観者でありたい。

 

 現状、引越しの件が頭を占めているので、曲を聞いてでもないと何にも思い付かず、無為な9時間勤務を沈むソファの中で過ごす。もうHDDの中身は諦めるとし、フォーマット完了の合図とともに、ディスクドライブ(F:)を設定した。死んだように眠り、起きた先に待ち構えているPCのボタンを押して、仕事が始まる。

  オモコロチャンネルと匿名ラジオで仕事を乗り切るしかないらしい。

 

 

 外に出たい。

 

 映画館で映画を観たい。

 

 それだけの話。