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Twitter(slsweep0775)ではとても書きづらいと思ったことを書いて、さらにそこから流れる思考に任せて自由に書くブログです

独断と偏見で紹介するインストバンド(4-2)

【2024/02/09】
 記事を分割しました。動画のリンクを、プレビュー形式で載せたのがまずかったらしく、記事を読み込むのにアホほど時間を要したらしい。リダイレクトの嵐の末に応答なし表示がされ、ろくに記事を読めなかったのではないかと今更気づいたため、第4回は分割して再度お送りします。

前回。つまり前半

slsweeper.hatenablog.com

 

 

LITE

 らいと。

 こちらもregaと並んでよく紹介されるインストバンド

 ギター、ギター、ベース、ドラムの4人編成。

youtu.be

 アルバム「Phantasia」より。

 最近は映画『騙し絵の牙』『ブライト:サムライソウル』のサウンドトラックなどを担当した。

 個人的にはこれがとても嬉しい。前々からLITEの作る曲はかなりサントラ向きだと思う節があり、いつかはサントラを担当してほしいと思っていたところ、今年になって映画2作の劇伴担当ときた。サントラだけ聴いた。映画も見たい。

youtu.be

youtu.be

 DÉ DÉ MOUSEとのコラボ楽曲もリリースした。最近のお気に入りの一曲。

youtu.be

 2ndアルバム「Phantasia」より。一番のお気に入り。

 先述の通りregaと並んでよく紹介されるバンドなだけあって、こちらもインストロック入門に最適。エモーショナルなサウンドとかっこいいギターの激しめなメロディは流石といったところ。

 

mudy on the 昨晩

 むーでぃーおんざさくばん。

 ギター3人、ベース、ドラムの5人編成。

 曲調としては激しめ。トリプルギターならではの隙間ないサウンドが良い。

youtu.be

 1stアルバム「pavilion」より。

youtu.be

 アルバム「Zyacalanda」より。この曲と、同アルバム収録の踊れる一曲「エゴ・ダンス」が個人的にお気に入り。

 活動頻度は低めかも。2020年は9mm Parabellum Bulletのトリビュートアルバムに参加していたり、新曲を出したりライブをしていたりはしたものの、2021年は特に活動していないかも? ライブやってたらごめんなさい。
 …と思ったら2023年に10年ぶりのフルアルバム「An Instrumental」をリリースした。

 

unkie

 あんきー。

 ギター、ベース、ドラムの3人によるバンド。

 ゴリゴリの激しいロックを魅せてくれる。ジャギジャギとかき鳴らすようなギターが癖になる。まるでそれに対抗するかのようにドラムもドカドカ鳴るし、ベースもエッジの効いたバリバリの音量で鳴りまくる。

youtu.be

 現時点で最新の4thアルバム「FOREST VAMP」より。リリースは2013年。

youtu.be

 上記の通り活動は2013年で止まったままである。

 2018年にギターの青木裕氏が急性骨髄性白血病により48歳でこの世を去ってしまった。

 3rdアルバムと4thアルバムは配信もされていないため、CDで聞くほかはないが、それ以外はサブスクでも聴ける。

 

nuito

 ぬいと。

 京都を拠点にしたギター、ベース、ドラムの3人編成。

 超複雑な拍子とめくるめく変わりまくる曲調で耳が追いつかない超変態的インストバンド。リリースされたアルバムは2009年の「Unutella」7曲収録の1枚のみとなっているが、そのどれもがヤバい。

 代表的なものを挙げるなら、拍子を重ねると猫のイラストロジックの絵になる「NeKoMaJiN vs」

youtu.be

 左右のスピーカーを対面させると隠しトラックが聴こえる「Hinemos」など。後者に関しては位相を反転させているため、モノラルスピーカーだと音が打ち消されてしまい聴こえなくなるらしい。

 楽曲はサブスクでも聴けるのでぜひ。

youtu.be

 

65daysofstatic

  しっくすてぃ・ふぁいぶ・でいず・おぶ・すたてぃっく。「65dos」という略称もある。イングランドで結成されたイギリスのバンド。

 ベース、ギター、ギター兼ピアノ、ドラムの4人編成。

 筆者がインストバンドを本格的に認知するきっかけとなったバンドでもある。

 とにかく音楽性の変化が非常に強い。

 初期アルバムはバンドサウンド中心で、静けさと激しさのメリハリが付いた重厚なサウンドだった。

youtu.be デビューアルバム「The Fall Of Math」より。こうした静と動の境界がある程度ハッキリしているのが初期作の個人的な印象。

 そしてアルバムは四作目に入った時。

youtu.be 4作目のアルバム「We Were Exploding Anyway」より。

「人力ドラムンベース」と評されるくらいの精緻なドラムは健在でありつつ、電子音楽がこのあたりから取り込まれていく。このアルバムに関して言うと、上記の「weak4」「Dance Dance Dance」など、踊れる曲も多い。

 なお、動画は公式YouTubeチャンネルにて公開中のもの。このチャンネルについては後ほど。

 その後名作ゲーム「No Man's Sky」のサウンドトラックを担当。宇宙のあちこちの惑星を探索していくというゲームの壮大な世界観に沿っていることもあり、収録楽曲も壮大な雰囲気を醸し出している。また、これまで若干ダークな雰囲気を中心に発表してきた楽曲と比べると、多少は「希望」を感じさせるような明るめの曲も多い。

youtu.be  実質6枚目のアルバムである「No Man’s Sky : Music For An Infinite Universe」より。

 そうして7枚目。「Replicr,2019」で初期から完全に変わる。

youtu.be 初めて聴いた時、65dosの楽曲かをまず疑った。

 シンセバリバリ。バンドサウンドは鳴りを潜め、前作のやや明るめの雰囲気から、一気に深い闇へ引きずり込まれてしまった。このMVにしてもそう。実験音楽・エクスペリメンタルへ舵を切っていた。これに関してもまた後で。

youtu.be  そして彼らの活動拠点は、音楽配信・販売サービスである「bandcamp」へ。そちらで楽曲をたくさん作っては発表している。上記のMVの楽曲も、bandcampで販売されているものであり、アプリ(無料。iOSAndroid対応。PCはブラウザから)さえ入れれば回数制限付きでフル試聴できるし、気に入ったら購入できる。

「Replicr,2019」で引きずり込まれた深淵の底には、普通のCDやメジャーなストリーミング配信プラットフォームでは到底出会えないような宝庫が眠っているし、65dosの最新楽曲にも触れることができる。谷底に落ちて損はない。

 で、YouTubeチャンネルでも精力的にMVや楽曲を発表し続けている。

youtu.be 最新アルバム「Tomorrowd」より。これはbandcamp販売であるため、itunesなどでは聴けないが、全曲フル視聴は可能。

「65LABS」と題されたプロジェクトの一環として更に多くの楽曲を発表し続け、それらを集めたのが「Tomorrowd」。アンビエントサウンドにところどころ垣間見えるバンドサウンドの割合が心地よい。

 また、支援サービス「patreon」を利用したメンバーシップサービス「Wreckage Systems」もある。こちらでは、新作を月一回無料ダウンロードできたり、メンバーシップ限定コンテンツ、discord上でのコミュニケーションが可能。

 そして公式YouTubeチャンネルの話。

www.youtube.com

 これは「Wreckage Systems」と呼ばれるライブストリーミング配信。今現在も流れ続けている。丁度AI音楽生成アプリ「Mubert」のように、音楽を日々自動生成して流している配信である。前述したメンバーシップシステムは、この自動生成プロジェクト「Wreckage Systems」を支援するためのもの。

 更に言うと、前述した最新アルバム「Tomorrowd」は、この「Wreckage Systems」を使用して作成された二枚目のアルバムなのである。

 そして、さっき紹介した「Replicr,2019」も「KMF」も、この「Wreckage Systems」より前の2019〜2020年の一年をかけて行われた「Unreleased / Unreleasable Vol.4」によるものである。

 バンドサウンド、もうやらないのかなという寂しさはあれど、このテクノサウンドプロジェクトがあまりにも良いので、私は聴き続けることだろう。

 そんなわけで、音楽性はおろか活動形式までガラリと変わった65dos。なんだかおすすめするのが非常に難しくなってきた。

 プラットフォームとかも結構変わってるし、サブスク解禁されていないアルバムもあるどころか配信販売すらしておらず、初期アルバムである「The Fall Of Math」「One Time For All Time」「The Destruction Of Small Ideas」はCDかYouTubeで配信しているフル音源を聴くほかない。

 そして最新曲に至ってはbandcampとYouTubeでしか聴けない状況だ。

 なのでおすすめするとしたら。

①まずアルバム、どの時期が好きかを知ろう。

 ある程度の楽曲は、itunesでも販売しているし各サブスクサービスでも配信中。その他初期アルバムに関しては前述の通りCDを買うかYouTubeで聴ける。中期アルバムに関しては公式YouTubeアカウントにて、ご丁寧に再生リストまで作られているので、そこから聴いてみてもいいかも。

②そのうえで、音楽性が自分の中で好きかどうかを考えてみよう。

 バンドサウンドゴリゴリの初期(CDかYouTube)、電子サウンドが入り混じり始めた中期(CDはもちろんサブスクでも聴ける)、そしてアンビエントとエクスペリメンタルに尽力する彼らの最新(bandcampとYouTube)。

 どれを選ぶかは自由。

 あと、今後彼らの動向を追いかけたい?

 そしてこれまでの音楽性の変遷と、これからの変化をリアルタイムで感じたい?

 それなら、まずは「bandcanp」を入れて、YouTubeアカウントをフォローして、無限生成される音楽の波に浸るのがいい。余裕があるならメンバーシップになったっていい。楽曲を購入するだけでもいい。

 それだけで、今後も続くであろう壮大な音楽実験を支援できる。

 

SCALPING

 すきゃるぴんぐ。すかるぴんぐかも?

 イングランドブリストルのバンド。

 ギター、ベース、ドラム、テクノの4人編成。

 繰り返されるミニマルテクノと激しめのロックサウンドがぶつかり合う曲調が特徴の一つで、もう一つは、

youtu.be

youtu.be

youtu.be

 MVである。ヴィジュアルアーティストのJason Baker氏によるある種グロテスクな短編映画めいたこれらMVが、ループするメロディにSF的なテイストを加えている。他のバンドよりもこの視覚的な要素に重点が置かれている気がする。歌モノにおける歌詞みたいな立ち位置なのかも。

 主にbandcampでの配信や、グッズ展開などがされているが、彼らについて書かれた記事が少なくて少し苦労した。サブスク展開もされているので気軽に聴けるが、このバンドに関してはMVも一見の価値が大いにある。

 

BARM

 ばーむ。

 ギターとベースによる、京都発の二人組。2021年にデビューアルバムをリリースしたばかりの新しいバンド。ギターとベースに限らず、打ち込みやピアノなども取り入れた多彩さを放つ。

youtu.be

 ジャズとロックの間を行き来するようなメロディが秀逸。一曲目の「SUez」は映画のオープニングのように「一曲目」としての役割を果たしていて、引き込まれること請け合い。

youtu.be

 今後に期待大。サブスクでも配信されている。 

 

 アメリカ民謡研究会 / Haniwa

 あめりかみんようけんきゅうかい。

 最後に紹介するのはバンドではない個人プロジェクト。

 ボカロP・Haniwa氏による残響系サウンドに乗せたポエトリー・リーディングが特徴的。ギター・ベース・ドラムなどを駆使し、ルーパーでリズムを刻み、作り上げたサウンドに乗せて、VOCALOIDやVOICEROID達が読み上げる。

 厳密にはインストバンドではない。ポエトリー・リーディングをインストゥルメンタルというジャンルに分類することについて特に異論がないなら、筆者はアメリカ民謡研究会もインストに入れることにする。

 最もインストに近いと言えるのは、

youtu.be

 これか。呼吸音のみという、およそボーカルとは受け入れられ難いような挑戦的な曲。個人的にはこれが一番好き。VOCALOID、つまり機械による歌唱曲において、歌唱者である初音ミクを始めとしたボーカロイドアイデンティティを問い直し再構築した、哲学的な作品となっている。

 そういうわけで動画表現も富んでいる。

 なお、声無しのバージョンもPiaproにて公開している。声無しバージョン”だけ”に着目すれば、インストロックと呼ぶことを認めてくれる人間も増えるだろう。

youtu.be

 これも好き。ニコニコ動画youtubeにて作品は公開されているが、特にyoutubeでのこの動画に関しては、フランス語字幕をつけることができる。かっこいい。

 ここ最近はチルサウンドに乗せたポエトリーリーディングを中心に活動中。若干ジャンルこそ変わるものの、その特徴的な作風は一貫している。

 最近はこちらの曲がロックサウンドに近い。

youtu.be

  CDは同人イベントなどでの頒布にとどまっており、サブスク配信も今のところはない。

hani.booth.pm

 なお、CDはBOOTHにて販売中。

 

 

 

 

 ここ2年で色々状況が変わり、音楽の形がだいぶ変わった。とりわけ気軽に出歩けなくなった状況下で、家で過ごしている人々に向けて様々なバンドが試行錯誤を繰り返してきた。新曲発表はもちろんのこと、サブスクリプション配信、ライブ映像の公開や、リモート演奏の投稿など、多様な形式で展開された2年間だった。

 しかし、展開したはいいものの、それを維持していくことが大変なのはまぁ、音楽に限った話でもないか。

 原神は未だ続いている。予告番組でどのキャラクターが出るかなど、今から気になるものである。
 と、同時に「鳴潮」というオープンワールドアクションゲームのβテスト二回目が予告され、僕はそれにも応募した。

 矛盾が生じる。

 原神も鳴潮もオープンワールドゲームだ。

 

 スパイダーマンのどこかのバースで、ベンおじさんは言ったかもしれない。

「大いなるオープンワールドゲームのプレイには、大いなる時間が伴う」

 

 プレイ時間のやりくりを今から考え、悩んでいる。
 そして、僕の趣味はゲームだけではない。小説も書いているし、プラモもフィギュアも改造しまくっている。漫画も読んでいるしアニメも見ている。「HIGHCARD」「SYNDUALITY」の2クール目はもちろん、姫様拷問だのダンジョン飯だのブレイバーンだの……仕事だってある。通勤で時間を奪われ、会社の椅子でパソコンを八時間眺めるだけの無為な時間。この時間が一番勿体無い。時価としては一番高いのだが、心の時価はマイナスである。悲しい矛盾だ。

 スマホを開けばパニシング、白猫プロジェクトエーテルゲイザー……ゲーム専用機になってすらいる。僕は基本的に電話を全くしないので、通話機能搭載のSNS・ゲーム専用機なのだ。もちろん音楽プレイヤーも、動画プレイヤーも搭載している優れものだ。

 

 時間を作る方法。それは収入をゼロにすることである。
 矛盾だ。
 趣味に金がかかるのは当然の理。模型改造や無料ゲームはその限りでないかもしれないが、その代わり消費されるのは時間である。
 これは一生つきまとう悩みなのだ。 

 

 ChatGPTを一部利用した小説が芥川賞を受賞したらしい。
 羨ましい。正直羨ましい。私は未だに諦めていない。権威主義には食傷気味だが、それでも何かの権威的な物に認められた証は欲しい。
 また矛盾だ。最近の私は矛盾ばかりを抱えて生きている。
 それはそうとして、生成AIの利用そのものを嫌う人種がいる。それは、人間の絵師がこれまで丹精込めて描いてきた作品を、インターネットのその辺に転がっているからとAIが手当たり次第に学習し、集められた無断学習データを元に生成されるからで、曰く「タダ乗り行為・窃盗」に他ならないと言う。だからイラストを主な仕事にしたり、趣味にしたりしている人間からしてみれば、これは脅威にしかならない。他人が生成AIを使用して、好きな絵師の絵柄を真似たイラストを投稿したら、その他人と絵師との間に軋轢が生じる。挙げ句、絵師側には「長年培ってきた技術を擬似的に盗まれる」「生成させた他人との間に、本来発生しなかったはずのトラブルが生じる」「絵師が嫌うシチュエーションやキャラクター、所謂「地雷」を、自分の絵柄で生成される恐怖がつきまとう」というさまざまな追い打ちを受ける羽目になるのだ。
 長くなったが、これはあくまでもイラスト系・画像系の生成AIの話だ。
 文章でそれを聞いたことがないのである。

 イラスト・画像の界隈ではそうした争いが起きている最中、文章系の界隈では、しかもかなり権威的な賞を受賞するとかいう、よく分からないことが起きているのだ。
 まぁ、これも矛盾の一種かもしれない。

 

 悪いが僕自身はよく使う。画像生成AIに関しては、様子を見て今のところ個人の範囲内で使っている。細かく言うと、作りたいフィギュアのコンセプトデザインをAIに考えてもらっている感じだ。生成してもらったキャラクターめいた存在を部分的な箇所……白状すると装甲のデザインや髪型のデザインを、一旦イラストとして生成してもらい、これを参考にパテを練って三次元の立体にする、といった具合。

 文章AIは、ChatGPTにある程度、小説の設定を整理してもらったり、キャラクターを手当たり次第に考えてもらったりしている。

 設定厨には最高のツールだ。名前、所属部隊名、階級、性格、戦闘スタイル、経歴、出身、年齢、性別などなど。軍事機密ファイル並みの細かい設定を作るだけ作って満足している。

 ゆくゆくは画像生成AIに顔写真や隠し撮り写真風の画像を生成してもらって、体裁もそれっぽく整え、見開き式の厚紙ファイルに、印刷した資料や写真をクリップで留めたものを挟み、表紙に「TOP SECRET」のスタンプを押す。

 偽の機密ファイルが出来上がる。偽と言うか、フィクションの、といったほうが適切か。誤解を生みにくい。

 

 どちらにしても反AIでも推進派みたいなやつでもない。使うだけでどちらかに見なされるならそれはそれで構わない。インプレッションゾンビをうまく活用(悪用とも言う)して収益を得られる邪悪なシステムは、存在するから良くないのであって、利用するから良くないのではない。

 
 存在させたテスラの人が悪い。

 

 

 ここまで書いて、タイトルの欄に「AI」の文字があることに気づいた。曰く、内容から推測して適切なタイトルを提案してくれるらしい。 

 やってみよう。

素晴らしい。全て間違っている

 本文から抽出して適当に繋げたような印象だ。「βテスト参加中」はシンプルに嘘だ。千歩譲って「多趣味なゲーマーの日常」ぐらいしか適切なものがない。

 
 やっぱりやめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 原神を始めたのはその五月頃で、そろそろ半年弱になる。

 生活リズムが原神に乗っ取られてしまおうとしており、休日の昼間にやり始めても、気づけば外は真っ暗で、ご飯を食べる時は流石にしないけど、食べ終わったら、ツイキャスの配信をBGMに原神再開、気がつけば深夜で寝る時間。
 一週間前、最新のメインストーリーを終わらせるまでは、本当にその状態の生活が続いていた。終わらせてからは諸々の任務と探索をひたすらやってガチャに使う石を集める。
 キャラクターを育成する素材を得るためにボスに挑む。
 自分だけの家を作れるハウジング機能で最高の部屋を他キャラクターに提供する。
 そういう生活が一週間弱続いて、どうにか原神をプレイする時間は少し減っていった。
 流石にプレイしなくなるなんてことはないだろうな。
 楽しいから。

ハウジング機能である「塵歌壺(じんかつぼ)」のスクリーンショット

 

 とはいえ、本格的な鬱状態には来ていると思う。ここ最近、栄養を気にしてエネルギーバーオンリーになろうとしている。一本満足バーSOYJOYプライベートブランドのもの、バランスパワー、カロリーメイト
 完全メシに、あと少しで手が届きそうになっている。映画館に外出することは未だ健在な一方で、漫画本を買う頻度が減った。発売日のタイミングを見計らって店舗特典目当てで買いに行くことは、よほど好きな本でない限りAmazonでの購入になってきている。
 アニメはそこそこ見出したかもしれない。持っている漫画のアニメ化が結構あるからというのも理由ではあるが、原作のないオリジナルアニメなどはやはり展開がわからないので見たくなる。
 今日はロキのシーズン2を最新話まで、アマプラ配信の「ザ・ボーイズ」のスピンオフ学園ドラマ「ジェン・ブイ」の最新話を見て一日が終わった。

 

 なにか不自然なところがあるとすれば、ここ最近水泳に行けていない。
 会社のシフトが大きく変動しており、安定した曜日休みを取ることができずにいるからだ。原因は自分にある。前述の鬱症状に加え、社会不安、会話などのコミュニケーションがますます億劫になり、その限界値を越えようとしており、それが時々欠勤を引き起こす。シフトを組む人間は、シフト通りに出勤する人間の希望から優先して組み込んでいくので、自分の希望がまるで通らない月すらある。
 体調にもガチャがある。
 朝起きて調子が良いか。悪いか。
 丁か半か。結果は翌日起きてから。
 二分の一の確率で、ここ最近はまあギリギリ起きて出勤することができている。
  出勤してしまえば、どうということはない。給料に見合った簡単な仕事をこなして帰ってくる。
 家に足を踏み入れた時点で、自身にバフがかかる。気分は爽やかになり、好きなことをやって一日を終える。

 ……休みの曜日が滅茶苦茶になって一番困るのは、水泳だ。
 地元のスポーツセンターは市営なので休館日がある。
 なんの偶然か自分の休日もそこにバッティングしてしまうのだ。
 泳げないのはつらい。
 そして何よりも曜日によって人の混雑具合も変わっている。以前は快適に泳げる程度の人の多さが通常だった曜日にこそ泳ぎたかったのに、曜日が変わった途端人の多さも変動し、快適に泳げなくなり断念したこともある。
 そういうことがあり、水泳に行くことすら億劫になってしまっている。

 

 会社のミーティングでレクリエーションに参加することになってしまい、事前に16タイプ性格診断を受けるように言われたので検査してみた。結果はわかっている。そしてそのとおりだった。

 INFP。

 六年くらい前に大学の就活イベントの一環で性格診断を受けた時、僕はINFPだった。

 三年前に転職サイトで性格診断を受けた時、やはりINFPだった。

 僕は仲介者タイプであり、一度もそのタイプが揺らいだことがないのだ。

 自分でも謎だが、妙な誇りすらある。本当に奇妙だけど。

 ミーティングに参加していた他の社員が、自分の性格タイプについて辿々しく説明をする中、僕だけは自分の性格タイプと、それに付随する僕の内面状態を、明確に説明することができてしまった。全部身を以て知っている。全部説明できる分かりやすいようにも何もかも。
 僕がその説明を終えたあと、ミーティングは一瞬だけだが無音になった。

「ぼっち・ざ・ろっく!」という漫画が、高校大学を通して邦楽ロックを聴いていた私の脳と心に突き刺さってしまった。

 原作漫画の扉絵は大体が邦楽ロックのMVのパロディ、アニメになると今度は楽曲提供者がKANA-BOONだったりtricotだったりthe peggiesだったりするし、そもそもキャラ名はアジカンのメンバーが元ネタで、話数タイトルもアジカンの曲名を元ネタにしていたり、江ノ島行ったり八景行ったり下北沢の高校に通っていたりライブハウスでライブして、演奏技術も演出も卓越しているおかげで更に刺さってしまった。

 そして、結束バンドが発表する曲のことしか考えられなくなってしまった。今後どうなるのだろうとか、楽曲提供者にもしやアジカンの誰かが関わってやしないかとか、今月末に出るアルバムへの期待値は高まるばかりであった。

 本格的に生活リズムが狂い始めたので、昼に無理やり起きて会社に行き、休憩中は爆睡するような、変な感じ。冬季鬱が早くもやってきたけど、水泳は続いているのが不思議だ。元々好きだし、水の中でなら何不自由なく体を動かせることもあって、体重もなんとなく落ちた。健康なのか不健康なのかよくわかっていない。気がつけば食に対する姿勢も変わってきていて、惣菜や弁当をそもそも買わなくなった。鶏胸肉と野菜と白飯で生きている。あやふやで健康的なのかもわからないような食生活。

 外出が単純に減った? そうでもない。日々漫画を買いにあちこち店を回るし、図書館にも行く。映画館もいまだに梯子している。一般的には映画館は約2000円かかるアトラクションみたいな道楽趣味だけど、僕は手帳があるので1000円でたくさん観ることができるのが救い。

 それでも会員デーの金曜日は死守している。シフト調整で金曜日に出勤になった日はもう絶望。おかげでブラックパンサーを初日に観に行けなかったし、何より通院も叶わなかった。

 創作したい気持ちはあるが、冬季鬱と低気圧のダブルパンチで持続しない。だからいっそのこと受け手に徹している。積んだ漫画も読んでいる。一気読みはいい。でも物語世界に没入しすぎて、読み終わった後の虚しさが胸を締め付ける。推しの子のアニメ、虚構推理のアニメ、楽しみですね。

 部屋ではずっとオモコロラジオが流れている。曲もそれなりには聞くけれど、話し声の方が落ち着くのかもしれない。

 やっぱり僕には時間が欲しい。

 あまりにも足りない。全部を楽しみたいのに、時間がそれを許さない。

 ドラえもんひみつ道具に「時門」というものがある。これを使うと時の流れが遅くなる。ただし影響範囲は世界全体というSCPめいたアイテムなので、作中でのび太が時門を使い時の流れを遅くした結果、パパはいつまで経っても仕事が終わらず、しずちゃんはピアノのレッスンも終わらず、ママが作った夕飯は冷めてしまうなど、被害は甚大だった。

 一瞬欲しいと思ったけれど、これは要するに自分が楽しみたいからと使ってしまうと、働いている別の人間は、いつまで経っても就業時間を迎えられないという事案が発生するのだ。

 家の中にいても影響はある。電子レンジで何かを温める時、時間のつまみも、iPhoneのタイマーも、全て当てにならないのだ。VTuberの配信も、プレミア公開も、いつまで経っても始まらない。

 何一ついいことがない。私欲のために使ってさえ、その弊害を簡単に受けてしまうリスクがあるのだ。

 ブラックフライデーがこの前までありました。私も買いました。届くのが楽しみ。

 僕はブラックフライデーの時期になるとゲームのDIVISIONを思い出してしまう。現金を媒介にして天然痘が大流行してしまい、ニューヨークがめちゃくちゃになってしまう中を生きるシューティングゲームだが、以前コロナが真っ盛りだったころはまさにそんな感じのことが現実でも起きてたなぁと芋づる式に思い出す。

 映画館でもCOCOAの導入をして、入れてるなら電源は切らないでとアナウンスしてたけれど、最近それもなくなったらしい。

 最近見た「サイレント・ナイト」は「メランコリア」を彷彿とさせつつも、現代を痛烈に風刺したイギリスらしい映画だった。「グリーン・ナイト」は、寝そうになるくらい静かなシーンが続いたけど、考察しがいのある映画だったと思う。でも「ドント・ウォーリー・ダーリン」は、意外にも自分の中ではそうとう好みの映画だったような気がする。

 実を言うと、10月は一度も映画館に行っていない。観たい映画がなかったというのが一番の理由だけど、自分でも驚きだった。ひと月も映画館に行かないとは。

ここ三ヶ月くらい週一でプールに通い始めた。

ノルマは無し。一時間好きに泳ぐだけ。歩いてもいい。潜水してもいい。とにかくプールに一時間。

3キロくらい体重が減っている気がする。

 

アップロードシーズン2は、クリフハンガー中のクリフハンガーでシーズン3に持ち越しとなった。シーズン1を見た時の熱量で書けたらよかったけど、ちょうどザ・ボーイズもシーズン3をやってたり、ムーンナイトやミズ・マーベルにオビワンやネトフリ版バイオなど、妙に一気見をしたり毎週更新される最新話を心待ちにするなどしていたので、一つの作品に絞って感想を書くのは無理かも知れなかったが……

 

Sonny Boyというアニメをついさっき見終わってしまった。全部持ってかれた気がする。

平たく言えば現代版漂流教室みたいなもので、スペースダンディみたいにサイケデリックな世界を旅したりしつつ、元の世界に帰ろう!みたいな話。江口寿史の絵柄全開でお送りされる青春SF群像劇。登場人物が中3辺りの年頃で、銀杏BOYZの主題歌の「少年少女」が本当に似合ってる。

本編中に描かれる生徒たちの関係性とかそういうの見てて、自分の中学時代とかふと思い出したりした。

ネタバレになるからあんまり書かないけど、最終回でのあのシーンにバタフライエフェクトを見出すなどした。苦めなエンドはなんというかとても現実的で、辛くて苦しいけど、そういうもんだと思ってしまえば案外受け入れられるものだったりするから、嫌いじゃない。主人公がそれを受け入れて終わるならなお良い。

 

上手くいくエンディングにはならなかったし、欲しいものは手に入らなかったけど、それでも残るものはあった。

 

みたいな。

 

映画の桐島部活やめるってよとかもそう。失恋したけど映画は撮れた。自分で選んだ選択肢はとりあえず間違ってはいなかった。今これを書いてても思う。自分自身も手に入らなかったものはたくさんあったし上手くいかないこともあったものの、まぁなんだかんだ言って間違ってはなかったと思いたい。苗字が変わっていくFacebookの友達を見ててもそう思う。

ずっと前に精神を病んだ頃、「隣の芝は青く見えると言うが、自分のものはそもそも枯れているので比べるまでもない」みたいなことを書いた気がする。想いを寄せる相手は、誰も彼も自分より優れているように映ってしまい、片思いは劣等感と常に表裏一体だった。好きでいればいるほど、歴然とした何かしらの「差」を見せつけられて、その真偽を確認する度胸もないので自分で勝手に傷心に浸っていたりした。詰めようと思えば詰められたかもしれないが、臆病故に、傷つくのが億劫で距離を取っていたりもした。それは私が孤高な人間に憧れていた側面でもあるのだけど、恋愛が常にそれを邪魔していたのは確かだ。

「恋」とやら(それも全部片想い)に心の領域を占められてなかったら、もっと色々できたのかもしれない。幼稚園の頃からそうだったから、だいぶ長い時間を費やしていたらしい。

かつての初恋相手や、失恋した片想い相手の現在に想いを馳せることもできなくなったくらいには、大人になったらしい。お陰様で無事27です。

 

ところで、今月はホラー映画が豊作でした。

台湾のスプラッタバイオレンス映画「哭悲」

脱出系ジュブナイル映画「ブラック・フォン」

80年代が舞台のスプラッタ「X」

まだ見てないけどなんかヤバいらしい「呪詛」

あとは「女神の継承」とか。来週から。

去年の夏もこうだった気がする。土着系ホラーが好きらしい。図書館で福岡の土着信仰とか調べたことがある。

あと、「禍話」を最近聴き始めたんですが、なんか聞き覚えのある単語が次々出てきます。

「サークル棟」

「文芸研」

「破天荒」

聞き手の一人もなんか聞いたことある声だったし、どうもうちの母校の人っぽい。それも文芸研の先輩の可能性が高い。「破天恐」の存在は知らなかったけど。多分私がいた文芸研だと思われる。

 

 今年になってから、休日を家で過ごすことが殆どなくなっている。これはひとえに映画館に映画を観に行く回数が増えたからだ。テレワークとかそういうもの以前に、家で過ごす時間がだいぶん減ったような気がする。多分図書館に2週間おきに本の貸し出し期間を延長しに行ってることもあると思う。その足で映画館に行くことも多々ある。図書館の近くには福岡タワーがあって、2週間おきにそれを見てライトアップの様子を観察するのも習慣になってしまった。

 そして、外出するというのは僕にとって、単に家で過ごす時間が減ったという意味だけを持っているわけではない。

 元々インドア趣味ばっかり持っていて、映画を見るのも確かにその中に入るには入るものの、最新映画は外に出ないと見られないので、私にとってはほぼアウトドアみたいな感覚だ。移動手段が自転車なのでその点もあるかも。

 そして最近になってまた泳ぎたい気持ちが沸々と湧いてきている。調べてみたら近所に市営のスポーツセンターがあって、プールやジムが、かなり安いし障害者手帳を持ってれば無料で使えることを知ってしまった上に、自転車を使えば存外行けない距離でもないこともわかってしまった。

 漫画やアニメやゲームやレゴを家でやっていたのに、外出する用事が続々と出てきてしまい、バランスが取れない。時間が欲しい。観たい映画は上映期間が思ったよりも短いので早めに観たい。図書館も借りてる本があるから行かなきゃならない。そんなこんなで与えられた休日2日間は家にいることがなく、自転車を漕いで疲れた体で帰ってきたらやりたい趣味をやる前に寝てしまう。

 非常に困る。

 何が困るって、どれもこれも楽しいのだ。なのでやめたくない。冷静に考えてみれば、いくつか選んで休止する趣味を決めなきゃ体が追いつかないのに、理性すらも拒否しているのが非常にまずい。

 充実しているといえば聞こえはいいが、しすぎるのも困りもの。というか充実というか、過充電みたいな感じか。

 今月はニコ生で呪術廻戦の一挙放送を見て、そのまま映画館で呪術廻戦0を観た。2期は来年だってさ。長い。その間にいくらか原作も進んでそう。読めるもんなら読みたいが漫画読める暇もなさそう。いっそのこと電子書籍で移動中に読むか? 進撃の巨人の時はそうしてた。一時期原作を無料配信していた頃に全部読んで、最新話をマガポケで見届けて、最終巻まで結局紙で持っていないままだった。

 呪術廻戦はサントラが非常に良い。Apple Musicで早速聴いて、いくつかプレイリスト入りを果たした。あと今期アニメだった錆喰いビスコも見ていて、こちらもまた気合いの入ったサントラで、今月のプレイリストはいろんなサントラが混ざっている。着せ恋と明日ちゃんのサントラは円盤特典らしくどうやら配信も無いのが悔やまれるところ。

[ § ]の「2022年3月」をApple Musicで

独断と偏見で紹介するインストバンド(4-1)

slsweeper.hatenablog.com

 

 【2024/02/09】
 記事を分割しました。動画のリンクを、プレビュー形式で載せたのがまずかったらしく、記事を読み込むのにアホほど時間を要したらしい。リダイレクトの嵐の末に応答なし表示がされ、ろくに記事を読めなかったのではないかと今更気づいたため、第4回は分割してお送りします。

 

 一年以内に続きを書くと宣言したのに、二年経ってしまった。

 

 音楽の聞き方に良し悪しはないが、人に伝えたいとなると話は変わる。

 伝わらなきゃ意味がないので。アレがこうでコレがああでドンドンシャンシャンギュイイイインでとか言ったって伝わらない。こういうものをうまく伝えるには鍛錬が必要なんだろうけど、音楽を聴くのに、ましてや誰に頼まれてもいない個人ブログでそれを書くのにそこまで必要とされるのかとも思うけどこれは自分なりにこだわってみたいところではある。

 言い訳をすると、私は楽器演奏経験が一切無い。

 で、この楽器はどこの会社のものでこういう音を出せるとか、楽器に関する知識もまるで無い。更に演奏経験がないのでどんだけ凄いことをしているかといった演奏技術に関して、演奏したことがある人よりも強い感動を得ることができない。

 私が実際にドラムを叩いて、これから紹介する人力テクノを再現することもできなければ、自分が演奏するイメージすらもできないのだ。机を皿をペンや箸で叩いた程度。すべてのドラマーがそこから始まったとまでは言わないが、皿を叩くときでさえ等間隔のリズムで叩けない……私は何を書いてるんだ?

 まあいいや。第4回も書きます。

 とりあえずインストバンドを探している人たちに向けて何か書くことがあるなら、今までの分も含めてこうだ。

「アーティスト名だけ覚えてあとは各自で聴いてくれ」

 

 

The Baker Brothers

 ざ・べいかー・ぶらざーず。イギリスのジャズ・ファンクバンド。

 フェンダー・ローズ、ハモンド・オルガン(どちらも有り体に言えばキーボード)、更にギター、ヴァイオリンを担当する兄と、ドラムス担当の弟、そしてベース、ギター、トランペット、キーボードを担当する3人構成。サブメンバーとしてはサックスもいる。

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 PVはほぼfeat.等による歌モノしかない。あとはライブ映像とか。

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 この辺りか。

 初期のアルバムは本当に良い。2003年のアルバム「Ten Paces」の1曲目からオススメできる。一番好きなのは2006年のアルバム「Bakers Dozen」の「All Baked Out」。

 と言っても最近(2017年)は歌ものに傾倒してる節がある。兄弟も脱退しちゃったし。これもある意味変遷というところで。本は歌モノだったインストバンドとは反対の系譜。

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 Adebisi Shank

 あどびし・しゃんく。こちらはアイルランドのインストロックバンド。ギター、ドラム、ベースの3人構成。

 殺人的な高速ギターリフと荒削りなドラムによるハードコアサウンドがメチャクチャ気持ちいい。

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 特徴的要素の一つがアルバム名。1枚目のアルバム名は「This Is the Album of a Band Called Adebisi Shank」、2枚目は「 This Is the Second Album of a Band Called Adebisi Shank」、3枚目は「This Is the Third Album of a Band Called Adebisi Shank」。

”これはアドビシ・シャンクと呼ばれるバンドの○番目のアルバムです”

 みたいな感じ。とにかくアルバムの名前に執着がない。

 テクノサウンドも程よく取り入れられていて、テクニカルな演奏が織り成す強烈なマスロックサウンドがとても良い。オルタナロックのインストゥルメンタル版みたいなそういう感じのやつ。個人的には3枚目のアルバムの「Sensation」がお気に入り。

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 残念ながらバンドは2014年に解散してしまった。サブスク系サービスで3枚とも聴けるのでぜひ。

 

Holy Fuck

 ほーりーふぁっく。直球すぎる。バンド名も時折Fワードとして伏せられたりする。

 カナダのエレクトロインストバンド。キーボード2名、ベース、ドラムのギターレス4人構成。だったけど時々ギターサウンドが入る曲もある。

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 アルバム「Latin」より。猫が楽器を演奏しているかわいいMV。

 この特徴的なテクノサウンドが、人力によるものなのが凄いところ。

 ちなみにこの曲自体は歌詞あり。コーラスめいたボーカルにはノイズが織り込められて聞き取りづらい。個人的にこういうコーラスは、たとえ歌詞があっても、楽器の一部だと思っている。

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 ライブバージョンを見てもらえれば一目瞭然。即興的な演奏に合わせてドラムは演奏されている。緻密に。

 各種サブスクでも聴けるのでぜひ。

 

 次の紹介へ移る前に、ちょっと余談をさせてほしい。これから複数のガールズインストバンドを続けて紹介するにあたって、ちょっとだけ。

 バンドというのは往々にして、メンバーの性別によって呼ばれ方、振り分け方が変わっていく。女性オンリーならばガールズバンドになるし、男女混合なら男女混合バンド、男性オンリーかつメンバーに紅一点みたいな立ち位置の女性メンバーがいたら、そのままバンドという、なんとも雑な括りで成り立っている気がする。

 で聴く人間からすると、そういうジャンル判別や振り分けは、大抵バンドの顔であるボーカルの声で判断をしてしまいがちである。メンバー全員が覆面バンドとかだったらなおさらボーカルの声だけでガールズバンドかそうじゃないかを判断してしまいそうになる。そしてだいたいその予測は外れるのである。

 しかしインストバンドにおいては、この手法でガールズバンドなのかそうじゃないのかの判断をすることが不可能に近い。いや判断する必要ってそんなにないかもしれないけど。例えばガールズバンド縛りでプレイリストを組むとなった時に、メンバーのビジュアルなしでは到底無理な話となってしまうのである。

 閑話休題

 戻ろうか。

 

にせんねんもんだい

 NISENNENMONDAIとも。

 人力ミニマル・テクノ。1999年に結成されたギター・ベース・ドラムの3人編成。

 前述の通り、綺麗に精密に演奏されるドラムは人力である。それが5分以上、長ければそれ以上続く。

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 アルバム「とり」より。11年前のライブ映像。

 単調と言えば単調。だけれどそんな感想で彼らの曲を一蹴できるかどうかはどうだろう? 

 ずっと同じリズムで少しだけ変わる感じの長い曲なんて飽きちゃいそう?

 本当に?

 なら気をつけていてほしい。特に足元。体が自然とリズムを刻んでいることに気がついてからではもう遅い。あっという間に最後まで聴いてしまうから。

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 2013年「N」より。基本的に彼らのネーミングにはそれほど意味合いを含んではいなさそう。ほか楽曲の曲名もかなり簡潔。「N」には3曲収録されている。「A」「B-1」「B-2」の3曲。合計再生時間は約40分。一曲一曲が長く、踊り続けるには体力がいる。踊らずにずっと聴くのであれば、何らかの形で体にリズムが刻み込まれることだろう。

 そういう、一つの無駄もない曲を、彼らはずっと演奏し続けているのだ。

 人力ミニマルテクノの呼び名は伊達じゃない。

 現在も活動中。Twitterの更新は2020年で止まっている。

 bandcamp(アプリもあるよ)にて発表している模様。

 bandcampについても後ほど書きます。

 

OOIOO

 おーおーあいおーおー。

  雑誌の企画から結成に至った民族的なインストバンド。ギター・ギター・ベース・ドラムスの4人編成。民族的なコーラスが入る。メンバーの一人はボアダムスにも加入している。

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 言語はスワヒリ語ハワイ語に造語まで多岐に渡る。厳密にはインストバンドではない。しかしまぁこの民族性たっぷりの民謡めいた音楽たちの中にはほぼ絶叫だけだったり、前述した造語のコーラスもある。

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公式サイト(

http://ooioo.jp/ooprofile.html

)紹介文より。

YoshimiOを中心に、1995年より活動。
聴こえたり聴こえなかったり、律動したりしなかったり、そして、なんにも音がしなかったり。
好きな音が鳴って消えてゆくまでの瞬間と空気を拾い集めて繋いだ、OOIOOという音楽の演奏集団。
2016年より加入した新ドラマーMISHINAを迎え、
より自由なドラム・アプローチとサウンドを獲得したOOIOOは、
細胞が抱える内宇宙のように、各々が振動し自己を鳴らしながら、
1つの生命を成してゆく共鳴する集合体の姿。

youtu.be アルバム「COCOCOOOIOO」より。2004年リリース。

 MVもアヴァンギャルドテイストがふんだんに使われており、ますます民族的。

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 アルバム「TAIGA」より。2006年。個人的に一番好きな曲。

 お祭りのような賑やかさがとても気分を高揚させる。

 現在も活動中。2019年リリースの最新アルバム「nijimusi」もサブスクで聴けるかも。ぜひ。ダンサブルに叫びながら踊ってみるのも悪くはない。

 

トーキョーキラー

 とーきょーきらー。 これまで紹介してきた中では一番新しく結成されたインストバンド。PIGGY BANKSのギター・PIGGY BANKSのベース・アーバンギャルドのキーボード・GO! GO! 7188のドラムという強烈な4人編成。

 ファズをバリバリに効かせたギターの旋律は、サーフロックを彷彿とさせる。

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 アルバム「トーキョー★キラーストリート」より。

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 こちらは2ndアルバム「BOOM GO!!」に収録。アルバムにはベンチャーズのカバー曲も入っているぞ!

 この現代にこういう方向性のバンドが出現したことに驚きを隠せなかった。

 で、明らかにサーフロックの系譜をたどってるなぁと思いつつ、カバー曲も精力的に発表し続けている。現代の新しい解釈でサーフロックはインストバンドとして生き残っている。

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Russian Circles

 ろしあん・さーくるず。

 拠点はロシアではなくイリノイ州シカゴ。ギター、ベース、ドラムの三人構成。

 ポストロックとポストメタルを併せ持った感じの音楽が特徴。とても三人でやってるとは思えないような分厚い音で、一曲一曲の密度が高い。

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 一番新しいアルバム「Blood Year」より。

 殆どの曲が5分以上あり、展開の仕方も物語的で、一曲ごとの満足感も高いだろう。

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 2011年のアルバム「Empros」より。まぁとにかく音の重なりがえげつない。

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 最初のアルバム「Enter」より。

 彼らの轟音はライブでも健在。ツアーを開催したりと精力的に活動を続けているのでファンになるのも遅くはない。

 

Don Caballero

 どん・きゃばれろ。

 1991年にアメリカはピッツバーグで結成されたポストロックバンド。

 2000年11月に一度解散し、2003年に再結成。現在はギター、ベース、ドラムの三人構成。解散前のメンバーには、Battlesのメンバーもいた。

 変拍子やハチャメチャに変則的なメロディが特徴。マスロックというジャンルのパイオニア的存在と行っても過言ではない。

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 解散前のライブ映像。この時点で曲調が荒ぶっている事がわかる。最初のアルバム「For Respect」あたりはまだメタル感が強かったものの、その片鱗は見せていたし、十分変則的なアルバムだと思う。

 個人的にはこの曲が好き。

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「For Respect」より。

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 アルバム「Punkgasm」より。ボーカル曲も収録されているこのアルバムが、スタジオアルバムとしては最新のもの。

 

rega

 れが。

 ギター、ギター、ベース、ドラムの4人編成……だったが、2017年に活動休止し2019年に再開へと至った際、ギター1名が脱退し3人となった。

 曲調としては温かめの印象。ロックとしての激しさはしっかりと保ちつつも、ぬくもりのあるやわらかい感じの曲が多め。

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 アルバム「DISCUSS」より。

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 アルバム「Million」より。

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 アルバム「Among the flow」より。個人的なお気に入り。

 割とオーソドックスなインストロックバンドなのかもしれない。筆者もこのバンドから本格的にインストバンドを好きになった。4回目の紹介記事で書くのも変に感じるくらい。彼らを真っ先に紹介したほうが良かったか。

 インストロック自体を聞き慣れていない人におすすめするには最適。

 活動再開してるし、今後に期待したい。

 

 

 後半